新型風力発電機を開発するチャレナジー(東京都墨田区)は26日、フィリピン最北端のバタネス州の州都バスコで、台風下でも安定した発電ができる次世代型風力発電機の1基目を稼働したと発表しました。日本の環境省に採択された実証実験で、海外での設置は初めて。群島国家の同国で需要が見込めることから、将来は商用生産した発電機を100~200台販売することを目指しています。
自社開発した出力10キロワットの風力発電機を25日に稼働。フィリピンの一般家庭の30世帯分の電力を賄える規模で、街路灯や農業用水ポンプなどに活用される予定。
チャレナジーが開発した風力発電機は毎秒40メートルの風速まで安定して発電できるのが特徴です。一般的な発電機では同25メートルを超えると、破損や故障のリスクが出てくるとされる。同社が運営する発電機は、沖縄県の石垣市が1基目、フィリピンが2基目となります。
フィリピンには日本の約3倍の台風が通過しているほか、群島国家のため離島や山間部では電力インフラが整備されておらず、風力発電などの開拓余地は大きいとの見方。チャレナジーはバタネス州のほかの場所でも、2基目の稼働に向けて計画を進めています。